まさりんは空を飛んでいるひとつの鳥の群れにに声を掛けた。
「おーい、カーネリアンのペンダントはどこじゃいのぉー」
ギャアアアアア!!
その鳥達はまさりんを敵だと思ったのか、いっせいに襲い掛かった。
「ぎゃああああ!」
やがて鳥にコテンパンにやられた、まさりんが落ちてきた。まさりんの様子が変だった。
「どうやら、お前はロンをとられちまったようだな…」
ザアアアアア…
「?!」
雷のエネルギーを発していた空は驚きの表情を見せた。マサボーは神妙な表情でまさりんを見つめていた。
「まさりんが怒った…これは恐ろしいことになるぞ!」
「えっ?」
「手に荷物、股間にイチモツ…」(byキン肉万太郎)
まさりんの声は次第にドスの利いた声になり、足元は波が押し寄せてきた。
「きゃああああ!」
突如、大量の波が3人を襲いかかった。にもかかわらずマサボーは無表情であった。
「なんとかしてよ!」
なんと、そこにはまさりんをムキムキにしたような大男が立っていた。大男は空たちを見下ろしていた。
「まさりんは怒ると巨大化して、マッチョムキムキの男になるんだ!」
マサボーは波が押し寄せる中で空に説明した。
「そこのおなご、わしに何の用だ」
巨人になったまさりんは空に質問した。大きくなったまさりんは態度まででかくなっていた。
「か、カーネリアンのペンダントを探して欲しいの…」
「それが人にものを頼む態度か!もっと大きい声で!」
「お願いです、カーネリアンのペンダントを私と一緒に探してください!」
空はまさりんの気迫に押され、半ば怒鳴るようにして懇願した。
「分かった、カーネル=サンダースとやらを探せばよいのだな」
「カーネリアンです!」
まさりんはうなずくと、くるりと背を向け、空へ飛んだ
「とおっ!」
ゴゴゴゴゴゴゴゴ…
まさりんが飛んだ際に、大きな波しぶきが立ち、空はびしょ濡れになっていた。
空はびしょ濡れの状態でまさりんにしがみついていた。
「ちょっと…ゆっくり飛んでくれない?このままじゃ落ちちゃう…」
「ぐずぐずしてる暇はない!」
「きゃあああ!」
まさりんはさらに加速して飛んだ。
カアカアカア…
まさりんと空はカラスの群れに向かった。またもやカラスは襲い掛かってきた。
「そうはさせん!」
「ほあちょおおおおお!」
「あたたたたたたたたたたたたた!」
手が無数にからすの群れに突き刺すように繰り出された。
「今、お前らの秘孔を衝いた…お前はもう死んでいる!」
するとカラスは「ひでぶ」…もとい「カアー」と悲鳴を上げ、次々と下に墜落していくではないか。
「何するのよ!」
空は悲鳴を上げた。
「空殿、心配無用でござる、カラスが飛べなくなるつぼを押しただけでござる。時がたてばまた飛べるでござる」
「そうやって、空中のからすを全部落すわけ?」
「何か問題が?」
まさりんは涼しい顔をして言い放った。
「そんなことをしている場合じゃないのよう!」
まさりんは空の忠告も耳を貸さず、またからすのつぼを突いていた。
その頃、地上では大変なことになっていた。
「異常事態です!空を飛んでいるカラスが次々と落ちています!専門家はこの事態を頭をひねって見守っています…」
呑気に見守っている場合ではないと思うが…(汗)
真っ黒いカラスが地面にボタボタ落ち、山積みになっていた。空はその様子を頭を抱えてみていた。
「あああ、なんてことしてくれるのよう!『よしりん!』」
「拙者は『おぼっちゃ●くん』好きでござったぞ…」
「涼しい顔してボケないでよ!」
空は再び、雷を発動していた。
「早く、あのカラスを回収しなきゃ!」