ヘンリー・アル・オルトは仲間と一緒に旅をしていた。
ある時、ヘンリーは不思議な青い穴を見つけた。
「ねぇ〜ここに変な穴が…!」
そう仲間に告げた瞬間、ヘンリーは足を滑らせて穴に落ちた。
仲間たちの悲鳴の中、ヘンリーは穴の中で失神していた。
そして気が付くと、不思議な世界に来ていた。
細く長い建物、変な臭いを出して猛スピードで走る金属のなにか…。
そして変な格好の人間。
そう、ヘンリーは「異次元」に出てしまったのだった。
そしてここで、新たな出会いが待っているのだった。
「ここはどこだ…?」
ヘンリーは見たことのない世界に戸惑っていた。あわててさっきの穴を探したが、消えてしまったのかみあたらなかった。
「困った…みんなとはぐれてしまった。そうだ、あの人に聞いてみよう」
ヘンリーは向こうの人間に声を掛けようと歩き出した。
ヘンリーはある黒い服を着た男に近づいた。黒い男は何か嫌な気配(オーラ)を出していたが気にせず近寄った。
「すみません、ここどこですか?」
話しかけると突然男は「ふっふっふ」と怪しげな笑いをした。
「あのぅ?」
ぺらっ
男の顔が剥がれた。その下には恐ろしい蛇の顔をした魔物のような男が現れた!
そしてそれに気が付いた1人の若者がいた。
「きゃああああ!」
仮面のはがれた男を見て、周囲の人間は悲鳴を上げた。
「な、何だ!」
そこにちょうど間 人志が出くわしていた。
「ひとし!変身だ!」
悪魔・ルビが叫んだ。
「こんなところで変身できるかよ!」
「皆あいつに気を取られています!」
今度は天使・エルが叱咤した。
「解ったよ!」
逃げ惑う人々の中で人志は変身の構えをした。
「The Death,to be reborn! 天と地の間(はざま)を護る天地の戦士、只今、見参!」
ヘンリーの前に突然、一人の男が現れた。
「あなたは?」
ヘンリーが声を掛けると、人志=天地の戦士は鋭く叫んだ。
「話は後だ!」
翡翠色の髪の少年は素早く蛇男の前に来て蛇男を突き飛ばした。
蛇男はぐにゃりと倒れるとまた起き上がった。
「噂に聞く『天地の戦士』様のお出ましか…」
蛇男はあれほど強く突き飛ばされたのに平然としている。
「へぇ、俺って有名なんだ。」
天地の戦士は力強い微笑みで蛇男をみつめた。